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イスラム過激派の温床 ソマリアの現状リポート (1/4ページ)
このニュースのトピックス:中東
ソマリア沖での海賊行為が治まらないのは、ソマリア自体が全土を実効支配する政府を持たない無政府状態にあるからだ。現在も暫定政府軍とイスラム原理主義武装勢力との戦闘が続き、経済的に破綻(はたん)しているだけではない。横行するテロや誘拐、海賊行為によって得られた金がイスラム武装勢力の資金源となっているとみられ、ソマリアが新たなテロ勢力の温床になっていると懸念する声も多い。現地からの報道をもとにソマリアの現状をまとめた。(シンガポール 宮野弘之)
《独裁と内戦の歴史》
アフリカ北東部、「アフリカの角」と呼ばれる部分にあるソマリアの歴史は内戦に彩られている。第2次世界大戦前、イギリスの植民地だった北西部と、イタリア領だった南部とが1つとなり、1960年にソマリア共和国として独立した。しかし、独立後も南部を中心に部族間、地域間の抗争が続いてきた。
69年にクーデターで権力を掌握したバーレ大統領は社会主義独裁政権を率いたが、91年にアイディード将軍派によって追放され、以来、内戦が本格化した。
国連ソマリア活動(UNOSOM)を受けて、92年からは米軍を中心とする多国籍軍が展開。しかし、93年にアイディード将軍派幹部の逮捕に向かった米軍ヘリが撃墜され、米兵が街中を引き回される映像が世界中に流れたことで米軍は撤退を決めた。この経緯は米映画「ブラックホーク・ダウン」に詳しい。