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【正論】「金総書記に中国医急派」の意味 東京基督教大学教授・西岡力 (1/3ページ)

2008.10.2 03:08
このニュースのトピックス正論

信用していなかったのに

 北朝鮮の金正日総書記の健康状態についてさまざまな情報が流れている。現時点で、次の点はほぼ確実と思われる。

 1 8月14日かその数日後ころ、脳卒中で倒れた。

 2 中国から人民軍の軍医が急派された。

 3 治療の結果、命は助かった。

 4 9月9日の時点で大衆の面前に出ることができないくらいの後遺症が出ていた。

 中国の軍医が急派されたことは、北朝鮮と中国のぎくしゃくした関係を知る者にとって、驚きだった。倒れた直後の病状が深刻で急を要したのだろうが、これによって、北朝鮮が急速に親中化する可能性が出てきた。

 金総書記が、中国の改革開放路線を修正主義だと口汚く罵(ののし)ってきたことを中国共産党幹部らはよく知っている。彼は漢方医以外の中国の医師を信用していない。中国共産党に弱みを握られたくないという強い意志があった。今回、それが覆された。

 黄長●・元労働党書記は「彼は中国の医学を信じない。必要だったら、米国から医師を招聘(しょうへい)しても中国に行くことはない。米国でなければロシアだ」「北朝鮮の幹部は病気になるとヨーロッパでも治療するが、米国にも行く。米国の医者を北朝鮮に呼ぶこともある。金正日は(側近らの)小さな集まりでは、米国の悪口をいうのではなくて中国の悪口を言う。中国を非難する」と書いている(『金正日を告発する』産経新聞出版)。

実妹ら親中派の意向か

 通算13年間、金総書記の料理人を務めた藤本健二氏も「(総書記は)漢方医以外の中国の医師を評価しておらず、今回、中国から呼んだのはなぜなのか」と語っている。昨年5月の心臓手術はドイツ医師団が担当した。なお、複数の情報筋は、訪朝が報じられたフランス医師団は総書記の脳卒中とは関係ないと伝えている。

 ●=火へんに華

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