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【高英煥の眼―北朝鮮遠望】金正日の健康不安 対外強硬化の危機 (1/2ページ)
北朝鮮の2代目の“神様”である金正日が、8月14日に脳卒中で倒れたという。初代の“神様”だった金日成が1994年に死亡して以後、14年ぶりに起きたことだ。これまで、数多くの健康異常説にもかかわらず、金正日は何事もなかったように現れたものだ。しかし、今回は違う。金正日は北朝鮮最大の祝日である共和国創建60周年の行事、とくに軍事パレードに参加しなかった。これは北朝鮮の体制ではあり得ないことだ。それだけ金正日の病が重いという証拠だ。
それならば現在、北朝鮮の最も重要な政策の中心は何なのか? それは金正日の絶対安静と体制動揺の防止だ。北朝鮮で金正日の健康ほど重要なものはない。
金正日の気分を悪くさせ安静を害する報告書を持っていくような側近はいない。したがって重大な決定は後回しにされるだろう。そうなれば核問題、対米、対日関係はどんな影響を受けるのだろうか。
北朝鮮の政策当事者たちは一般的に、右派的な政策上の誤りや中道的な間違いを犯すよりは、いっそ極左的な政策で間違いを犯すことを好む。左派的誤りでは生き残れるが、右派的な誤りは致命傷になるためだ。
これを知っている政策当事者たちは、金正日が自身の健康回復後に重要政策決定の処理について問われることを大いに憂慮する。よって北朝鮮の今後の対外政策は全般的に強硬になるだろう。
彼らは米大統領選挙までわずか1カ月あまりを残すだけのブッシュ米政権とは核問題を話し合う必要がないと認識している。テロ支援国家の指定解除もしてくれない共和党政権に、選挙戦の贈り物はやらないという考えだ。核問題と対米関係は次期政権下で解決する、という認識を持った可能性が高い。
さらに北朝鮮は「決めたら行動に移す」という態度を見せて、次期米政権との会談で有利な立場を得ようという目標を立てた可能性が高い。


