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【音楽の政治学】韓国人は軍歌は嫌い? (1/2ページ)
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今年、建国60周年の韓国は、1950年代に北朝鮮との朝鮮戦戦争を経験し、60〜70年代にはベトナム戦争に大軍を派兵し、今も北朝鮮との対峙(たいじ)状況で大軍を擁する軍事大国だ。国民皆兵で徴兵制もある。
なのに日常生活で軍歌はほとんど聞かれない。軍隊帰りの若者も多いのに、カラオケで軍歌を歌う者はいない。どうやら韓国人は軍歌が嫌いなようだ。
テレビの懐メロ番組でも軍歌はほとんど登場しない。辛うじて「軍事郵便」とか「赤いマフラー」といったそれらしい歌謡曲はあるが、戦争がらみでは母を思う「戦線夜曲」とか戦死した夫を思う「妻の歌」など、勇ましくない歌の方が人気がある。
軍隊生活では訓練などの際、行進曲風の「真の男」などを歌わされることはあるというが、この歌がテレビなどに登場することはほとんどない。除隊後、歌うこともまずないようだ。
韓国人が軍歌嫌いなのは、もともと李朝時代など支配階級が“文民エリート”で、武より文が尊ばれた伝統のせいだろうか。あるいは国民皆兵ということで、男たちがつらい(?)軍隊生活を経験しているため「徴兵生活を思いだすからイヤ」というのだろうか。
いわゆる軍事政権といわれた1960〜80年代、軍人出身の全斗煥大統領(80〜88年)は懐メロ演歌「番地の無い居酒屋」が十八番だった。盧泰愚大統領(88〜93年)は師団長時代に第九師団の「白馬魂」という師団歌を作るほどの音楽好きだったが、自分の好きな歌は「べサメムーチョ」と軟弱(?)だった。

