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【人界観望楼】外交評論家・岡本行夫 ’08北京 祭典に願うこと (1/3ページ)
いったい、何本の五星紅旗が今日から北京の空に揚がるのだろうか。13億の人々は国を挙げ、戦(いく)さを行うが如(ごと)くオリンピックを盛り上げ、中国選手団は騎虎の勢いで競技場を席巻し、中国始まって以来の祭典は輝かしく成功するだろう。
同時にそれは、中国が最強の国家としてアジアに君臨する時代の嚆矢(こうし)でもある。唐の全盛の8世紀、世界の富は中国に集中した。今の中国は、唐以来の勢いをもっている。
時代の主役は代わった。1980年代、「21世紀はアジアの世紀」と言われていたとき、その中心は日本だった。今は違う。世界の人々の目に日本の姿は見えない。アジアの発展とは、中国であり、インドのことである。
中国の興隆は瞬(またた)く間だった。英国がスペインを、ドイツが英国を、米国が欧州を抜き去るには、少なくとも数十年を要した。中国は日本が歩みを止めている間に猛スピードで追いつき、抜き去ろうとしている。