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【正論】減速政権と人気の台湾女性党首 評論家・鳥居民 (2/3ページ)

2008.8.8 03:09
このニュースのトピックス正論

 長い選挙戦のあいだ、馬氏は台湾を愛すと叫びつづけ、台湾の前途は2300万の台湾人民が決めると説いてきた。総統になってからはどうか。台湾経済にどれだけの打撃になるかを考えようとせず、中国の指導者におもねることだけに懸命だ。士官学校の卒業式に行けば、廃止した蒋介石独裁の党軍時代の儀式を復活させ、悦に入っている。

 台湾の民進党を支持する新聞は馬氏が選挙中に「(中国と)統一しない」と主張していたのは真っ赤な嘘だったと非難し、「台湾地区の馬先生」と呼ばれて嬉(うれ)しいのかと批判する。

 では、現在、台湾でもっとも支持されている政治家はだれなのか。同じ世論調査が挙げるのは蔡英文氏だ。蔡氏を支持する人は全体の49%、蔡氏を支持しない人は19%、これまた10人の政治家の中でもっとも少ない。

 蔡英文氏は野党となった民進党の指導者だ。馬氏が総統になったこの5月に蔡氏は民進党の主席に選出された。

 台湾大学の出身、大学教授となった。外交、国際関係が専門だ。李登輝、陳水扁政府の閣僚、副総理となった。決断力があり、頭が切れる。知らない人のために言っておけば、蔡英文氏は女性である。

アーミテージと渡り合う

 彼女がリチャード・アーミテージ氏と喧嘩(けんか)をした一件は、彼女と台湾の明日に繋がるから、つぎに記そう。アメリカ国務副長官であったアーミテージ氏は9・11テロの直後、海千山千のパキスタン統合情報部長官に向かって、協力しろ、しなければ石器時代に引き戻してやるぞと威嚇したことがある。

 海兵隊出身の大男、アジア探題と呼ばれたアーミテージ氏とまだ40代前半だった蔡氏が睨(にら)みあったのは、アーミテージ氏が中国高官の約束を信じてのことだった。

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