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【グローバルインタビュー】ダライ・ラマ実兄に聞く (4/5ページ)

2008.8.3 12:26
このニュースのトピックスチベット
ダライ・ラマと胡錦濤国家主席との直接対話を求めるギャロ・トンドュプ氏(相馬勝撮影)ダライ・ラマと胡錦濤国家主席との直接対話を求めるギャロ・トンドュプ氏(相馬勝撮影)

 

胡耀邦、胡錦濤氏との思い出

 −−その後の話し合いで、印象的な指導者はどなたですか

 「トウ氏と会談した翌年の1980年には、胡耀邦・元中国共産党総書記に会いました。私は胡氏に、『いまのチベット自治区はダライ・ラマが統治していたころのチベットとは違う。当時のチベットはチベット自治区のほか、青海、甘粛、四川、雲南などの各省が含まれている。これらが別々の省になっているのは不公正だ。元に戻してほしい』などと要求した。だれも、こういうことを提案したことはなかったので、胡氏は非常に驚いていたようだった。胡氏はトウ氏と同じく率直な方だったので、その年(1980年)の5月にチベット自治区を訪問し、その状態について『まるで植民地のようだ』とびっくりとしていた。胡氏はその際、ラサで共産党幹部らを集めた会議で、チベット政策の失敗を謝罪したほどだ。胡氏の素直さ、率直さには私も驚いた」

 −−トンドュプさんは現在の中国の最高指導者、胡錦濤国家主席にも会ったことはありますか

 「会ったことがあります。それは1988年のことです。トウ小平氏が当時、チベット自治区党委書記だった胡錦濤氏を私に紹介してくれたのです。たまたま北京にいた胡氏と会いました。胡氏は極めて実務的な方で、頭がよい指導者との印象を強く受けました。私は彼にラサのトイレの数や野犬の数について質問しました。胡氏はトイレの具体的な数や野犬の数を即座に答えたのです。これには私も驚きました。

 この会談後、トウ氏の使いの人が来て、私に『トウ氏が胡錦濤の第一印象について、聞きたがっています』と尋ねました。私は『胡錦濤さんのような指導者が多ければ多いほど、その分、中国の問題が減るのではないでしょうか』と答えておきました」

 

現在の胡錦濤政権の見方

 −−しかし、胡錦濤主席が最高指導者になってから、チベット問題はそれほど大きな進展はありませんね。特に、温家宝首相は今年3月のチベット騒乱について、ダライ・ラマをうそつき呼ばわりするなど、激しく批判しました。

 「温家宝首相がダライ・ラマを避難したのには理由があるようです。香港にいる私の友人は温首相について『彼(温首相)は非常によい人だ。だが、あのとき、温首相はチベットの状況をよく分かっていなかった。だから、温首相は記者会見で、官僚が用意した報告書をそのまま読んでしまったのです。ところが、実情は必ずしもそうではないことに気が付いた。それで、その数日後、温首相がラオスを訪問した際、記者団の質問に答える形で、ダライ・ラマに状況が改善されるように頼むような内容の話を行ったのです。

 中国とダライ・ラマの現状がどうであれ、中国とチベットの関係は5000年の歴史があります。手と手を携えて協力し合った時期もあります。いまは相互に知らない面も多分にあると思う。また、中国は意思決定の透明性や法の統治、公正さの面でかなり改善すべき点があるのではないか。チベットについても、孤立しており、内部で何が起こっているのか分からない部分がある。このため、お互いが誤解しているということも多いと思う。だから、このために話し合いが必要だ。対話によって誤解を解き、お互いが理解できるはずです。

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ダライ・ラマと胡錦濤国家主席との直接対話を求めるギャロ・トンドュプ氏(相馬勝撮影)
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