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【米金融危機】安定化法修正案、今度は可決 米下院 (1/2ページ)
【ワシントン=渡辺浩生】世界中がかたずをのんで見守るなか、米下院は3日、最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で金融機関から不良資産を買い取る金融安定化法案の採決を行い、賛成263票、反対171票の賛成多数で可決した。ブッシュ大統領が署名し成立する見通し。先月29日の否決で世界の金融市場が大混乱したことに加え、金融危機が米国民の生活に深刻な影響を及ぼし始めていることから、前回反対した議員も賛成に転じた。
2度目の否決で、米国が世界金融恐慌の引き金を引くという最悪の事態は瀬戸際で回避された。ただ、安定化法の実効性を疑問視する声は多く、抜本的な危機の沈静化につながるかは不透明だ。
法案は29日の採決では政府と議会が合意していたにもかかわらず、反対228、賛成205で一転して否決。ニューヨーク株式市場は、777ドル安の史上最大の下げ幅を記録した。
このため、政府と議会は法案を修正。銀行破綻(はたん)時の預金の保護額を2・5倍に引き上げることや減税策などを盛り込み、上院では1日に可決された。
法案成立に必要な下院の可決には、最低でも12人の議員が反対から賛成に転じる必要があった。
「米国が行動しなかったら、本当の危機が進行する」。ブッシュ大統領自らが3分の2が反対票を投じて造反した共和党議員を電話で説得にあたり、何とか過半数を確保した。
これまで世論は「税金による銀行救済」との反発が圧倒的だったが、「金融危機はウォール・ストリート(金融街)だけでなく、メーン・ストリート(普通の米国人)の生活を圧迫している」との声が急速に高またことが、議員の背中を押した。
実際、金融機関の貸し渋りが深刻化し、自動車産業ではビッグスリー(3大メーカー)などの有力企業も軒並み資金繰りに苦しみ、人員削減などで賃金・雇用環境が悪化。「経済の“血流”である金融システムを正常化が急務」との理解が浸透している。