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【産経抄】9月29日
このニュースのトピックス:産経抄
日々の政治の動きがあまりにあわただしいので、旧聞に属してしまったけれど、ひと言言わずにはいられない。先週、国連総会で、外交デビューを果たした麻生太郎首相を、「好戦的なナショナリスト」と決めつけたニューヨーク・タイムズの社説のことだ。
▼麻生首相は演説のなかで、「テロとの戦い」に参画すると宣言した。「対米追従」との野党の批判にさらされながらも、あくまでインド洋での補給活動を継続する決意を示したといえる。そんな同盟国の首相に向かって、「外交政策を近代化して、隣国を対等に扱え」などとピントはずれの“ご高説”とは、あきれかえるばかりだ。
▼この新聞の、日本に対する偏見に満ちた論調については、以前にも小欄で取り上げたことがある。国内ではさすがに、「ニューヨーク・タイムズ信仰」ともいうべき風潮は薄れているようだが、国際的にはまだまだ影響力が大きいことも事実だ。間違ったことを書かれたら、その都度、日本政府は反論していくしか、国の名誉を守る方法がない。
▼もっとも米国内でも、日本を正当に評価する専門家が、声を上げ始めていることを、ワシントンに駐在する古森義久記者のコラムで知った。「日米は共通の価値観で結ばれている」と主張し続けた、元駐日大使エドウィン・ライシャワー氏のお弟子さんが、師の伝記を執筆中なのだという。
▼ライシャワー氏といえば、昭和39(1964)年、米大使館前で少年に太ももを刺されたとき、日本人を安心させるために出した名コメントが思いだされる。
▼「たくさん日本人の血を輸血してもらったので、混血になったような気がしています」。政治の舞台で、こんな美しいせりふが聞かれなくなって久しい。