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【正論】本番・米大統領選 両陣営「ブッシュ否定」の意味 杏林大学客員教授・田久保忠衛 (1/3ページ)

2008.9.23 02:49
このニュースのトピックスオバマ次期米大統領

 次から次へと発生する火山の噴火を目のあたりにしているような興奮を覚えた。先ず米国のバラク・オバマ民主党大統領候補の出自から上院議員になるまでのドラマだ。4月から5月にかけてオバマ候補の恩人であるジェラマイア・ライト牧師が人種問題の禁忌に触れる発言を繰り返し、「米政府は黒人虐殺のためにエイズ菌を開発した」と述べたときには、これで民主党に勝ち目はないと思った。

 だが、オバマ候補は政治的困難を克服し、大統領候補指名受諾演説で満場をうならせた。1年前にこの結果を予想した専門家は多くなかろう。

 ジョン・マケイン共和党大統領候補がいかに数奇な人生を歩んできたかは紹介するまでもない。その彼が無名だったサラ・ペイリン・アラスカ州知事をいきなり副大統領候補に選んだ。44歳の女性で5人の子持ち、19歳の長男は陸軍の兵士としてイラクに出征した。5番目の子は胎内にいるときにダウン症とわかったが、あえて産んだ。イエローペーパー発祥の国柄のせいか、一部の新聞が「ペイリンはダウン症の赤子の母親か祖母か」という下品な記事を書いたが、ひるまない。

 ペイリン候補は妊娠中の17歳の長女と結婚する相手を含む全員を連れて壇上に上り、堂々たる受諾演説をぶった。これが支持率を大きく引き上げた。私は率直に言って感動し、同時にじめじめした活力のない日本の政界と政治家の誰彼を思い浮かべた。

1期・2期で評価分かれる

 オバマ、マケイン両候補はともに変革を強調した。「変革」の裏のキーワードは「ブッシュ否定」だ。しかし、両者ともブッシュの何を否定しようというのであろうか。ブッシュ政権の8年間は1期と2期では外交、防衛政策に顕著な差が認められる。

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