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【外信コラム】ポトマック通信 郊外生活の危機
このニュースのトピックス:サブプライムローン
ガソリン価格高騰は米国人の典型である「サバーバン」(郊外型)の暮らしを直撃している。
第二次大戦後、米国人はより大きな家を求めて、職場からより郊外へ移り住む時代が続いた。SUV(スポーツ用多目的車)を走らせて通勤し、休日はアウトドアの余暇を満喫する。
安いガソリンと、政府の促進策が車中心のライフスタイルを可能にしてきた。米紙ワシントン・ポストによると、高速道路向けの連邦政府の支出は公共交通の4倍で、この結果公共交通の整備が進まず、「今日でも米国人の移動の99%は車に頼っている」という。
ガソリン代が家計を圧迫しても地下鉄やバスにシフトできるのは、沿線の限られた人々で、大半の米国人には他に移動手段がない。せめて燃費の良い小型車に買い替えようと、中古車市場にSUVの売り出しが殺到しているが、買い手はなかなか現れない。交通の便がよい地域に引っ越したくても、折からのサブプライム問題で、住宅の買い替えも難しいとか。
では、米国人に省エネ意識が根付き始めたかといえば、首をかしげたくなる。私の自宅の両隣は、帰省中も昨夏と同様に自宅の冷房をつけたままだった。「帰ったときに家の中が蒸し暑いのはいや」というのが隣人の説明だが、変えたくても変えられない生活様式が、エネルギー大量消費社会を延命させているようだ。(渡辺浩生)