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ナダル、スペイン国旗持ち王族と喜び サッカー欧州選手権に次ぐ快挙
231週間世界ランク1位を維持してきたフェデラー。153週間、2位に甘んじてきたナダル。その差は確実に縮まっていた。
午後9時16分、フェデラーがフォアハンドで返したボールがネットに引っかかると、ナダルはベースライン上にひっくり返って初優勝の感激を表した。フェデラーの史上2人目の6連覇を、ナダルの不屈の闘志が打ち砕いた。日没間近でボールははっきりとは見えなかった。ナダルは観客席によじ登り、家族からスペイン国旗を受け取ると、電光掲示板の上を歩いてロイヤルボックスで観戦していた王族と喜びを分かち合った。
スペインの男子選手が優勝するのは1966年のマニュエル・サンタナ以来。サッカーの欧州選手権でスペインチームが優勝を飾ったのに次ぐ快挙だ。2006年、昨年と芝コートのウィンブルドン決勝で苦杯をなめさせられているナダルは「信じられない。最後まで戦い抜けて、とてもハッピーだ」と表情を崩した。
前日5日の記者会見を遅刻したのは練習に熱が入りすぎたから。この日もエネルギッシュな動きで、第1セット第3ゲームをブレークして波に乗った。今大会初めてセットを失ったフェデラーは第2セット、正確なサーブにネットプレーを織り交ぜ反撃を試みたが、ナダルの強烈なフォアハンドに圧倒された。
雨で中断した後、第4セットのタイブレーク。2度のマッチポイントを迎え、ナダルは硬くなった。ここでフェデラーはバックハンドでパッシングショットを決め、危機をしのいだ。
最終セットにもつれ込んだとき、ナダルは「今日は最高の出来だ。積極的に戦い続けよう」と自分に言い聞かせた。フェデラーのサービスエースは25。ブレークポイントも13あったが、ものにできたのは1つだけ。ナダルは強靭(きょうじん)な精神力と運動量で芝コートで65連勝中のフェデラーを退けた。
4時間48分。ウィンブルドン男子シングルス決勝で史上最長の闘いだった。成長著しい22歳の勢いが王者の執念と技を上回った。(木村正人)


