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力士育成の根幹揺るがす? 「ぶつかりげいこ=悪」の図式

2008.10.7 19:48
このニュースのトピックス大相撲

 鉄砲柱に縛り付けたり、金属バットや棒で尻をたたいたりといった、亡くなる前夜から続いた斉藤さんへの暴行は論外だ。30分間の「ぶつかりげいこ」も異例の長さである。しかし、ぶつかりげいこ自体を否定されることは、力士育成の根幹を揺るがしかねない。

 胸を出す力士にぶつかって押し切り、土俵に転がされて受け身の練習をするぶつかりげいこは、プロアマを問わず相撲の伝統的なけいこ方法とされている。押す力が弱ければ平手打ちで気合を入れられ、土俵に倒れ込めば、足でけられて起き上がるように強要されるのは珍しいことではない。

 検察側は暴行の実態を明らかにした冒頭陳述で「ぶつかりげいこを続けながら、両ほほを平手で約10回殴打し、約20回土俵に倒した上で、約10回けるなどした」などとしている。一般社会では常軌を逸したしごきだが、こうしたけいこで力をつけた力士が土俵を沸かせているのも事実だ。

 親方の間では「どこまでの指導は許されるのか」という戸惑いが広がっている。親方や兄弟子には、力士の能力を見極めてぶつかりげいこを課する責任はある。しかし、厳しいけいこがなくては国技を担う力士の育成はおぼつかない。(奥山次郎)

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