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石井慧、牙むく「肉食動物」 国の威信かけ負けられぬ 柔道世界団体選手権 (1/4ページ)
世界から8カ国が出場して、体重別の団体戦で優勝を争う「世界柔道団体選手権」が5日、東京都足立区の東京武道館で行われる。日本からは男子100キロ超級の石井慧(国士舘大)、女子63キロ級の谷本歩実(コマツ)の北京五輪金メダリスト2人をはじめ、男女計22選手が出場。五輪の熱気冷めやらぬ中、世界の強豪と熱戦を繰り広げる。今年が第2回の、この大会。男子は昨年に続く2連覇、昨年3位の女子は初優勝を狙う。(森田景史)
牙むく「肉食動物」 男子100キロ超級・石井慧
最高峰の五輪の舞台も、石井慧の口にかかれば「普通の試合と変わらない」となる。北京で苦戦続きの日本男子を、最重量級の金メダル獲得で救った21歳。名実ともに日本のエースとして、世界団体の畳に上がる。
五輪では出色の立ち技と寝技で、5試合のうち4度の一本勝ち。比類ない強さで、屈強の壮漢たちを、たちどころにねじ伏せた。5日の“凱旋(がいせん)登板”を前に、「個人戦も団体戦も関係ない。自分が一本を取って勝つ」と薄笑い。
北京からの帰国後は、ひたすら道化を演じてきた。歯にきぬ着せぬ発言が、スポーツニュースやワイドショーの話題の的に。時には国政問題にも踏み込み、当意即妙のコメントで笑いを誘う。冷や汗をかいて見守る柔道関係者を尻目に、柔道家につきまとうお堅いイメージをすっかり塗り替えた。
「自分は肉食動物」のセリフもその一つ。猛獣は訓練せずとも本能で戦い方を知っている−。そんな解説で自身を虚飾するが、実は極度の不安症。群を抜く練習量と綿密を極める研究量で、これまで地歩を固めてきた。「放胆」と「繊細」のより合わせが、石井の実像といえなくもない。
柔術など異種の格闘技にも熱意を傾ける。胸中にあるのは現状打破への思いだけ。「柔術の練習は柔道にも役立つ。出げいこの旅なんかいいかも」と、関係者が聞けば仰天しそうなプランを温める。




