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【正論】野球・ソフトを五輪に戻す方策 慶応大学名誉教授・池井優 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:2016年東京五輪招致
明暗を分けた北京の結果
「ソフト悲願の金−上野熱投413球」、新聞に大きな活字が躍った。北京を舞台としたオリンピック。日本はこれまでどうしても勝てなかったアメリカを決勝で破っての金メダル獲得。1996年のアトランタ大会でソフトボールが正式種目になってから、アメリカが3連覇、日本はシドニーで銀、アテネで銅だっただけにまさに念願の金メダル獲得であった。優勝決定時間のテレビの視聴率は40%を超えた。
記録をみると、球技の日本勢による金メダルは、1976年モントリオール大会の女子バレーボール以来実に32年ぶりだった。
ソフトボールが日本中の注目を集めた2日後、暗いニュースがもたらされた。プロの選手で固めた野球の日本代表が準決勝で韓国に敗れたのみならず、マイナーリーグの選手をあつめたアメリカにもまさかの敗退、銅メダルにすら手の届かない屈辱を味わったのだ。
優勝した韓国と比較して、選手選考への疑問、準備不足、采配(さいはい)ミスなどメディアは容赦なく「星野ジャパン」の敗戦を責め立てた。
さて、この野球とソフトボールという競技種目が次回のロンドン大会からはずされることになった。競技人口が少なく、参加国が限られ、施設にも費用がかかるというのが理由だという。
プレーする国を増やそう
ロンドンはすでに確定しているので無理だが、東京も開催都市として立候補している次々回2016年のオリンピックに野球とソフトボールが再び正式種目として採用されるには、どのような方策が考えられるであろうか。
長期的戦略としてまずやらなければならないのは、野球とソフトをやる国と地域を増やすことだ。
野球とソフトの問題は、用具と、ある程度整備されたグラウンドが必要なことだ。グラブ、バット、ボールをそろえるには費用もかかる。ルールや作戦も複雑なのでコーチも必要だ。