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和歌山大観光学部 中心市街地への進出断念 コストなどがネックに

2008.8.22 03:22

 和歌山大学の小田章学長は21日、和歌山市栄谷の同大で記者会見し、観光学部を市内中心部の商店街「ぶらくり丁」周辺へ進出させる計画をコストなどの理由で断念すると発表した。市や地元商店街などは街の活性化の柱にすえていただけに影響は大きく、波紋を広げそうだ。

 小田学長は会見で、民間施設を利用した場合の賃貸料や共益費の問題、市が提供を提案した施設の立地問題などで交渉が難航したとし、「周囲に負担をかけてまで中心市街地へ進出はできない」と説明。県と市には先月、進出断念をすでに伝えてあるという。一方、複合商業施設「フォルテ・ワジマ」で展開するサテライトキャンパス事業などは継続し、中心市街地活性化へのさまざまな取り組みを今後も行うとしている。

 昨年8月に国の認定を受けた中心市街地活性化基本計画で、観光学部の進出を柱のひとつとしていた和歌山市の大橋建一市長は「このような結果になり大変残念。今後、連携会議の設置やイベント活動に対する協力を通じ、中心市街地活性化に向けて連携を深めたい」とコメントした。しかし、担当部署のまちおこし推進課には今週に入るまで計画断念の情報は伝わっておらず、中居浩課長は「すぐに国へ報告し、今後どうしていくか検討したい」と困惑していた。

 また、ぶらくり丁への観光学部進出を期待していた学生や関係者にも失望の声が広がっている。観光学部1年の男子学生(19)は「ぶらくり丁近くに校舎ができると聞いていたので、近くにアパートを借りている。地元の人と接する授業やイベントもあり、校舎を用意してほしかった」と話す。地域のまちおこしを推進する株式会社ぶらくりの谷口正己代表取締役(58)も「進出交渉が難航していると聞いていたが、非常に残念。大学には今後も商店街の活性化などで期待している」と複雑な表情を見せた。

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