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【eye】福田首相の「客観」と無念 「あなたとは違うんです」発言の真意は (1/3ページ)
このニュースのトピックス:福田前首相
「私は自分のことは客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」。そんな言葉を残して福田康夫首相は去ろうとしている。「あなたとは…」の部分はいささか大人げなかったが、その真意が気になって仕方がない。首相は自身をどう分析したのか−。『ものぐさ精神分析』で知られる心理学者の岸田秀さんに読み解いてもらうと、日本の首相が背負う「宿命」が浮かび上がってきた。(桑原聡)
岸田さんが、精神分析の理論を援用して論じる日本近代史はきわめて魅力的だ。著書『二十世紀を精神分析する』にこんな趣旨の記述がある。
《日本は一八五三年にペリーに強姦され、その屈辱感を抑圧したために、強国アメリカに従うしかないとする外的自己と、本当は復讐(ふくしゅう)したいとする内的自己とに分裂し、一種の精神分裂病者になった》
ここでいう外的自己とは「外界と直接関係する領域」、内的自己は「外界との関係から不可侵の領域」という意味合いだ。両者の分裂による葛藤(かっとう)は近代日本の宿命だ、と岸田さんは言う。


