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【正論】総裁候補は国会運営の方策示せ 慶応大学教授・曽根泰教 (1/3ページ)
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政権の政策が見えない
2代続けての首相辞任によって「首相も最近の野球のように、先発・中継ぎ・抑えの継投策で」といった自嘲(じちょう)気味の意見があるが、大いに問題がある。任期途中の辞任は首相自身の責任放棄という批判の他に、「政権の責任」という観点が重要である。首相任期と自民党総裁任期の違いの制度的問題はおくとしても、この継投策で最も困ることは、そのときの「日本国の政策」が何か、特定できなくなることである。それは、どのマニフェスト(政権公約)を検証したらいいのかという問題と関係する。
すなわち、現在の自公政権を成り立たせる議席の基盤は、2005年の小泉純一郎首相の郵政選挙の結果である。となると、あの時の「マニフェスト」が現在でも生きているのか、それとも後の総裁選での安倍晋三公約、参院選の選挙公約、さらには福田康夫公約のどれが、いまの自民党政権の政策の柱なのか誰も特定できなくなる。つまり、国家の基本の政策が定まっていないという重要な問題がここにある。
強いて挙げれば、歴代首相の施政方針演説と所信表明演説、あるいは経済財政諮問会議の「骨太の方針」は政府の政策であるかもしれないが、総選挙の洗礼を受けた国民との約束とはほど遠い。なし崩し的に路線転換がなされてきたが、これに新たに新総裁の政策が加わると、複雑さはさらに増す。
動かぬ国会をどうするか
今回の福田首相の辞任の理由には、安倍辞任と共通するところがある。それは、2世だとか名門家のひ弱さだとかではない。辞任の理由が「参院が拒否権を使う、小沢一郎民主党代表が聞く耳を持たない、だから、別の人に代えて局面を打開したい」ということにあった。国会運営が思うようにいかないということが、表明された最大の理由だ。

