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人道支援あわや北ペース 危うい前のめり制裁解除 6月の日朝協議 (4/4ページ)
このニュースのトピックス:北朝鮮拉致事件
特に貨客船「万景峰92」はこれまでも工作員への指令伝達や不正送金、輸出規制品の持ち出しなどの舞台となってきた経緯がある。2003年5月の米上院公聴会に出席した北朝鮮の元技師は「ミサイル部品の9割が日本から万景峰で運ばれた」と証言している。
今回は首相官邸での最終協議で「人道支援関連物資」から「関連」が外されたものの、残されていた場合はどうだったか。現金や軍事転用可能な物資のほか「パワーショベルなど、特定政治家の利権がらみといわれる建設機械の輸出も行われただろう」(政府関係者)という。実際、日朝協議開催前に「有力政治家に呼ばれ、早く制裁を解除すべきだと説得された」(官邸筋)との証言もあり、政府は北朝鮮と国内の親北勢力の双方から揺さぶりをかけられている。
ここで政府が対応をふらつかせ、北朝鮮ペースに乗せられて制裁解除を進めても、北朝鮮に経済的な余裕を与えるだけで、むしろ拉致問題の前進を阻害する結果になりかねない。
拉致被害者「救う会」の西岡力会長代行は「北朝鮮は外貨依存体質で、年間5億〜10億ドルの外貨収入がないと体制を維持できない。これまでも北朝鮮が何らかの譲歩をするのは、金正日総書記の資金が止められそうになったときだ」と指摘し、厳格な法執行と制裁継続を求めている。
(阿比留瑠比、尾崎良樹)

