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「国民の自衛官」に9人と1部隊 地道に絆強め
日本周辺での警戒監視や教育訓練、災害派遣など陸海空の現場で日夜厳しい任務に取り組む自衛官の中で特に著しい功績があった自衛官に送る「第7回国民の自衛官」(フジサンケイグループ主催、産経新聞社主管、防衛省協力)の選考委員会が31日、東京・大手町の産経新聞社で行われ、9人と1部隊の受賞が決まった。
防衛省・自衛隊には昨年から今年にかけて不祥事や重大事故が相次いだが、国内外の現場では、黙々と汗を流して懸命に任務に取り組む自衛官の姿があった。
今年の選考では、それぞれの職域での優れた業績とともに「地道な活動で国民とのきずなを強めた自衛官」が重要な選考基準となった。
その結果、ネパール国際平和協力隊隊長経験者や海外での遺骨収集にあたる即応予備自衛官、危険な機雷の水中処分の専門部隊、初めて飛行時間4000時間を達成したF15戦闘機のパイロット、捜索救難のベテランなどが選ばれた。
表彰式は9月19日、東京都千代田区のグランドプリンスホテル赤坂で行われる。
陸上自衛隊幹部学校(東京・目黒)石橋克伸・1等陸佐(44) 昨年3月から1年間、ネパール国際平和協力隊長として活躍。厳しい気候や劣悪な生活環境の中で困難な任務を達成。「いつも乗っていた移動用のヘリが墜落し、国連の仲間が死亡するなど緊張の連続で、厳しい環境での任務でした。淡々とした活動が評価され、受賞は大変光栄です」
中央音楽隊(東京・練馬)峯廻良・3等陸尉(59) クラリネット奏者として昭和44年以来、皇族や国賓への特別儀仗(ぎじよう)で演奏を続けてきた。「日中国交回復で初めて中国国家を演奏したとき、ダイアナ妃歓迎の演奏などが特に印象に残っています。長くいるので回数が多いだけで、受賞は儀仗隊と音楽隊という部隊に対するものと思います」
第18普通科連隊(北海道・札幌)内藤義則・陸曹長(53) さっぽろ雪祭りの雪像作成に18年間、技術部長として協力。独特のブロック工法による大雪像で観光客を魅了した。「受賞は光栄です。雪像作りはやはり天候が問題で、完成数日前に暖気が来て、集修復することがよくありますが、多くの人にいいものを見てほしいので頑張りました」
第31普通科連隊(神奈川・横須賀)長島孝・即応予備2等陸尉(42) 平成5年の退職後も予備自衛官、即応予備自衛官として積極的に訓練に参加する一方で、ボランティア活動でパプアニューギニアでの遺骨収集活動の支援も行っている。「退職後も民間の中で防衛省や自衛隊と接触を持ちながら、裾野を広げることで恩返しをしたいと思って頑張っています」
沖縄水中処分隊(沖縄・うるま) 太平洋戦争中の不発弾が多く残る沖縄で海中の爆弾、機雷を処理するという危険な任務を遂行する12人のプロ集団。「25日にも鹿児島・奄美大島の海底で25キロ爆弾を処理したばかり。受賞はこれまで勤務した先輩たちの実績です。とにかく安全第一でやっています」(隊長・上久保栄1等海尉)
掃海隊群司令部(神奈川・横須賀)青山末廣・海曹長(53) 海中や海底の機雷を命懸けで処分する水中処分員としてペルシャ湾、インド洋、西太平洋など国内外で活躍した実績をもつベテラン。「いかなる状況下でも俊敏な行動力、適切な判断力というこれまで一生懸命やってきたことが評価されたと思うと、とてもうれしいです」
第211教育航空隊(鹿児島・鹿屋)鍋多渉・1等海曹(51) ヘリコプターの航空士として20年間、一貫して搭乗員を目指す学生教育にあたり、教え子は600人以上。余暇には小中学生らにサッカーを指導する熱血教官。「若い人と一緒にいられることは楽しく、苦労はない。サッカーを教えた子が自衛隊に入ってくれることもあり、うれしい」
飛行教導隊(宮崎・新田原)黒住英正3等空佐(44) 航空自衛隊の主力戦闘機F15で初の飛行時間4000時間を達成し、現在記録更新中。若いパイロットに空中戦を指導する猛者ぞろいの部隊で飛行班長を務めている。「率直にうれしいです。空中衝突の危険がある空中戦訓練では安全に気をつけて、みんな一生懸命頑張っています」
第9警戒隊(鹿児島・下甑島)河合淳子・1等空尉(30) 医官として赴任した下甑島では医者不足もあり、業務の合間を縫っては島の診療所の支援に活躍。島では知らない人はいないほどの人気者。「産婦人科が専門ですが、高齢者が多い島なので隊長や隊員の協力でみなさんの要望や診療所の先生の要請に応えることができました」
百里救難隊(茨城・小美玉)小関百英・1等空曹(45) 人命救助の「最後のとりで」といわれる航空自衛隊の救難隊で、遭難者救助にあたるメディック(救難員)として多くの現場で活躍。「仕事柄いつでも出動できる態勢を心がけています。家族には出ていったら帰らないこともあるよ、と言っており、妻は理解してくれています」
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協賛団体 (社)日本防衛装備工業会、(財)防衛弘済会
選考委員 委員=志方俊之・帝京大教授、西村宗・漫画家、川井昭陽・日本防衛装備工業会副会長、町田達生・産経新聞社事業局長、大野敏明・産経新聞社編集長(代理出席)