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【主張】日韓EPA 交渉を再開する時が来た
25日の韓国大統領就任式にあわせ、福田康夫首相と李明博次期大統領による初の日韓首脳会談が行われる。
「日韓新時代の地平を開く会談」(外務省)の中で、福田首相は、3年余りも中断している日韓経済連携協定(EPA)の交渉再開を提案するという。
交渉中断は、経済的理由より韓国側の政治的な理由が主なものだっただけに、韓国の大統領交代を機に、交渉が再開に向かうことを期待したい。
日韓は、それぞれが中国、米国に次ぐ第3位の貿易相手国である。EPAは両国の利益だけでなく、アジアでの経済連携網充実にも役立つ。
日韓EPAは2003年10月の日韓首脳会談での合意に基づき、同年12月から交渉が始まった。当初はモノの関税撤廃を柱とする自由貿易協定(FTA)と呼んだが、日本側はその後、対象を投資規制緩和や経済諸制度の調和などにまで広げるEPAという呼称を主に使い、早期合意を目指した。だが、交渉は04年11月の第6回交渉を最後に長期中断したままだ。
原因は日本が示した農水産物の関税引き下げの提案内容に、韓国側が不満を持ったためとされたが、盧武鉉政権のもとで竹島や靖国神社など歴史問題が障害になったとの見方が強い。韓国側が日本の自動車など工業製品の流入を警戒したためとの指摘もあった。
しかし韓国はその後、いや応なく進展する経済のグローバル化に備えるため、保護主義より積極的な自由貿易路線に方針を転換、東南アジア諸国連合(ASEAN)をはじめ各国と個別のFTAを次々と結び、昨年は米韓FTAに最終合意し、現在は欧州連合(EU)とも交渉を進めている。
経済界出身の李次期大統領も、韓国経済の再生を掲げ、日韓EPA交渉再開にも前向きの発言をしている。日本政府はかねて交渉推進の立場だ。交渉再開の好機は到来したといえる。
この間、韓国は農業対策として04年に「農業・農村分野の中長期投融資計画」(10年間約15兆円)を創設し、農業の体質改善などを含む貿易自由化戦略を進めた。片や日本側は昨夏の参院選以来、農業政策で改革よりバラマキ農政への後退が指摘されている。日韓EPA交渉再開へ向け、農業戦略の再度の見直しが必要だ。