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【主張】国会同意人事 法案審議にも合意生かせ
国会同意人事のうち日銀総裁などの重要案件に関する手続きについて、自民、民主両党が基本合意した。候補者からの本格的なヒアリングなど、これまでにない審査も導入される。形式的な面が多かった同意人事を、有意義なものにする改革として歓迎したい。
次期日銀総裁の選出がこじれて空白が生じ、市場に悪影響を与える事態は避けようと、両党が取り組んできた点も評価しておきたい。衆参ねじれ現象の下でも、重要な人事案件を共同作業で進めていける。基本合意はそのことを示すものといえるだろう。
法案についても同様ではないのか。国益や国民生活に必要な重要政策について、与野党が協議を重ねる中で合意点を見いだす。最初に対立ありきの構図から脱する転機とすべきだ。
両党が合意した新たな手続きでは、政府が人事案を両院の議院運営委員会の代表者による合同会議に提示し、衆参それぞれの議運委で候補者の所信を聴取する。聴取した内容については、同意人事を本会議で採決した後、議事録として公開するという。
所信聴取の場を議運委の委員会とするか、理事会とするかはさらに詰める。日銀総裁、副総裁のほか人事院人事官、会計検査院検査官、公正取引委員会委員長の人事も同様に扱う。
従来、関係する委員会の理事会で候補者から簡単な意見聴取が行われることはあっても形式的なもので、本格的な所信聴取はなかったとされる。5年間にわたり通貨政策、金融政策を預かる人物を選ぶうえで、話をじっくり聞く作業は欠かせないだろう。
疑問なのは、議事録が後日、出されるとはいえ、所信聴取そのものは非公開とされている点だ。公開すれば発言内容が市場に影響を与える懸念や、候補者がプレッシャーを感じるといった理由が挙げられている。
いずれ日常的に見解を示す地位に就こうという人物である。聴取を非公開とする意味は不明だ。日銀の独立性の観点からも問題はないのか。
揮発油(ガソリン)税の暫定税率の取り扱いなど、歳入関連法案に関する与野党協議は進んでいない。新ルールに基づいて具体的な人選作業が円滑に進み、法案協議でもモデルになることを期待したい。