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【鉄道ファン必見】JR九州「水戸岡鋭治のお仕事」(下) キハ58系、485系…リニューアルの基本は「懐かしくて新しい」 (1/2ページ)

2008.8.24 16:47
このニュースのトピックス防災・交通安全
水戸岡氏が初めて鉄道車両のデザインを手掛けた「アクアエクスプレス」水戸岡氏が初めて鉄道車両のデザインを手掛けた「アクアエクスプレス」

 30を超す列車の車両デザインを手掛けてきた水戸岡鋭治氏(61)は、もともと鉄道に強い関心があったわけではない。JR九州とのつながりは成り行きともいえる。昭和63年、水戸岡さんがアートディレクションを務めた福岡県のリゾートホテルのすぐ横を走る香椎(かしい)線に新しいリゾート列車が走ることになったことが、きっかけだった。

 「ホテル側が『とんでもない列車が走って雰囲気を壊されてはかなわない』と心配したようです。民営化したばかりでJRのイメージはまだまだよくなかった…」

 列車のデザインを水戸岡さんが担当することをホテルが提案し、JR九州は了承した。後年、実は“相思相愛”だったことを知る。

 「ホテルのオープニングセレモニーでJR九州の初代社長の石井(幸孝)さんとお会いしてほんの少し話したらしい。そのときに石井さんは『この人にデザインを頼もう』と決めていたそうです。私はよく覚えていないんですが…」

 水戸岡さんはそう振り返る。

 石井元社長と水戸岡さんの橋渡し役は、今の石原進JR九州社長だった。

 「アクアエクスプレス」と名付けられたリゾート列車は、キハ58系という古い気動車をリニューアルしたもの。「図面の描き方も知らないわけですから。工場長や職人さんに教えていただきながらようやくできる状態でした」

 ただ、水戸岡さんには自信もあった。

 〈デザイナーはハードをいじるわけではない。台車はいじらず、台の上の居住空間だけをいじるわけです。そこでは車両エンジニアリングの知識ではなく、いかに心地よい空間をつくれるかが問われるわけで、その点はJRの方より、私の方が情熱において多少勝っているし、経験も多いという自負がありました〉(国際交通安全学会編「デザインが『交通社会』を変える」技報堂出版)

 大きな窓を向いたベンチ式シートや天窓があり、黒カーペットを敷き詰めた「アクアエクスプレス」は、「ホテルのラウンジのような贅沢さ」と評される型破りなリニューアル車両となった。内も外も白い車体、斜めにカットした先頭車両という洗練された外観もあり、各方面から好評を博した。

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水戸岡氏が初めて鉄道車両のデザインを手掛けた「アクアエクスプレス」
水戸岡氏が初めて鉄道車両のデザインを手掛けた「アクアエクスプレス」。肥薩線を走る観光列車「くまがわ」としても運用された
トリコロール塗装の183系「シーボルト」。183系車両は「シーボルト」のほか「オランダ村特急」、「ゆふいんの森」、「ゆふDX」などリニューアルを重ねて運用されている
「オランダ村特急」として運用されていた183系をリニューアルした「ゆふいんの森」。183系はこの後、「シーボルト」、「ゆふDX」とリニューアルを重ねていく
既存の気動車をベースにした新しい「ゆふいんの森」
485系をリニューアルした“赤いかもめ”の愛称を持つ「かもめ」。洗練されたレタリングが目を引く
485系をリニューアルした“赤いみどり”の愛称を持つ「みどり」。洗練されたレタリングが目を引く
485系をリニューアルした「きりしま」
古い気動車をリニューアルした「シーサイドライナー」
古い気動車をリニューアルした「シーサイドライナー」
平成5年から由布院を中心に期間運行されている観光トロッコ列車「TOROーQ」。古い気動車と無蓋(むがい)車をリニューアルした(撮影・岡次宏幸氏、ドーンデザイン研究所提供)
485系の顔をそのまま生かしてリニューアルされた「レッドエクスプレス」(撮影・岡次宏幸氏、ドーンデザイン研究所提供)
床やテーブルなど木材を多用した「ゆふいんの森」車内(ドーンデザイン研究所提供)
既存の気動車をベースにした斬新なデザインの新しい「ゆふいんの森」のポスター(ドーンデザイン研究所提供)
平成6年に183系気動車をリニューアルして誕生した「ゆふDX」のイラスト。183系車両は「オランダ村特急」、「ゆふいんの森」、「シーボルト」などリニューアルを重ねて運用されている。「ゆふDX」も現在は赤から黄色仕様に変更されている(ドーンデザイン研究所提供)
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