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【Re:社会部】「本来の力」とは
「『本来の力が出せなかった』とか、そういう言葉は聞きたくないな」。ある捜査官が五輪番組を見ながら言いました。選手の敗戦の弁が気になったようです。
試合時間の長短はあってもスポーツは一発勝負の世界。まさに「その瞬間」に力が出せるかどうか、それこそがその選手の「本来の力」だ、というのが捜査官の言い分です。
ちょっと見方が厳し過ぎませんか? 「お仕事も同じでしょ。練習中の“実力”に意味はないから、負けは素直に認めて、『本来の力』とかなんとか言わない方がいいんじゃない?」
捜査官が選手の言葉にこだわるのは、こちらもある意味一発勝負だからです。被疑者の特定も逮捕後の調べも、やり直しのきかない世界。遠いながらも共通点を見ているようです。
ただ、そうは言っても、佳境の五輪はたった4年に1度の特別な大会です。どんな一流選手でも過去1000回できたプレーが五輪会場ではできないかもしれません。本来の力がいつ掌からこぼれ落ちるか、見ている側にはそれもドラマかもしれませんが。「人事を尽くして天命を待つしかないよ」(捜査官)。選手のみなさん、“外野”のオジサンなんかに惑わされることなく、本来の力を発揮してください。(坂)