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緑化がアブラゼミを追いやった?! 大阪市内でクマゼミ急増のナゾ 環境科学研究所調査 (1/2ページ)
大阪市内でアブラゼミが減り、クマゼミが増えたのは、都市部の緑化が原因−。大阪市立環境科学研究所(同市天王寺区)が、市内と郊外でアブラゼミとクマゼミの死骸(しがい)を調査し、アメリカ昆虫学会で論文を発表した。都市部の緑化によって野鳥が増えたことにより、鳥の捕食に対する回避行動が異なる2種のセミの個体数の割合が激変したという内容。これまでは、気温の上昇がクマゼミ増加の主原因と考えられていただけに、今回の論文に注目が集まりそうだ。
論文を発表したのは、環境科学研究所の研究員、高倉耕一さん(36)と山崎一夫さん(39)=ともに生態学。
高倉さんらは大阪市内の公園4カ所と郊外の公園3カ所で、クマゼミとアブラゼミの成虫の死骸約3700匹を集めた上で、死亡要因などを分析。その結果、野鳥によって捕食された跡がある個体の割合は、郊外ではともに60〜75%でほとんど違いがなかったが、市内では、クマゼミの捕食率が郊外とほぼ同率だったのに対し、アブラゼミは90〜100%が鳥に食べられていたことが判明した。
また、2種のセミの死骸が落ちていた位置と樹木との距離の違いから、“捕食回避戦略”が異なることを発見。野鳥に襲われた場合、高い飛行能力を生かして遠くに逃げるクマゼミに対し、アブラゼミは近くの別の木に隠れる習性があることが分かったという。
高倉さんらはこれらのデータを踏まえ、「大阪市内などの都市部では緑地が回復傾向にあるため、飛来する野鳥が増えているが、郊外ほどは樹木が密集していない」とした上で、「周囲に障害物がないため、クマゼミは速く飛び去ることができるが、アブラゼミは野鳥から身を隠し通すことができない」と結論づけた。
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