ニュース: 生活 RSS feed
平和宣言全文 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:少子・高齢化社会
平均年齢75歳を超えた被爆者の脳裡(のうり)に、63年前がそのまま蘇(よみがえ)る8月6日が巡って来ました。「水を下さい」「助けて下さい」「お母ちゃん」−被爆者が永遠に忘れることのできない地獄に消えた声、顔、姿を私たちも胸に刻み、「こんな思いを他の誰にもさせない」ための決意を新たにする日です。
しかし、被爆者の心身を今なお苛(さいな)む原爆の影響は永年にわたり過少評価され、未(いま)だに被害の全貌(ぜんぼう)は解明されていません。中でも、心の傷は深刻です。こうした状況を踏まえ、広島市では2カ年掛けて、原爆体験の精神的影響などについて、科学的な調査を行います。
そして、この調査は、悲劇と苦悩の中から生(うま)れた「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という真理の重みをも私たちに教えてくれるはずです。
昨年11月、科学者や核問題の専門家などの議論を経て広島市がまとめた核攻撃被害想定もこの真理を裏付けています。核攻撃から市民を守る唯一の手段は核兵器の廃絶です。だからこそ、核不拡散条約や国際司法裁判所の勧告的意見は、核軍縮に向けて誠実に交渉する義務を全(すべ)ての国家が負うことを明言しているのです。さらに、米国の核政策の中枢を担ってきた指導者たちさえ、核兵器のない世界の実現を繰り返し求めるまでになったのです。