ニュース: 生活 RSS feed
原爆献水 ミクシィで広がり
原爆犠牲者にきれいな水をささげる献水活動が、インターネット会員制サイト「ミクシィ」上で広がりをみせている。広島市南区のフリーライター、中村一夫さん(51)が2年前から呼びかけを始めており、今年は長野から水を携えて献水に訪れる人が名乗り出ているほか、大阪や大分などからもペットボトルに入れた水が届けられている。中村さんは「水を求めて亡くなった原爆犠牲者の霊を弔う思いを全国に広げたい」と話している。
中村さんは平成14年ごろ、被爆者の宇根利枝さん(89)=同市南区=の献水活動を知った。宇根さんは、原爆投下直後、「水に毒が入っている」といううわさが流れたことから、被爆し苦しみながら水を求める人に水を与えなかったことを悔やみ、被爆者の慰霊碑に水をささげる活動を続けていた。
当時、中村さんは広島県内の名水について取材中。「水の味がいい悪いではなく、宇根さんの心がこもった水こそが一番の名水」と、宇根さんに協力を開始。水くみに同行したり、宇根さんのホームページを作るなどして、原爆献水活動をサポートしている。
中村さんは、2年前にミクシィに参加し、全国各地の名水を探る“コミュニティー”を立ち上げた。同時に、各地の名水を原爆犠牲者の霊にささげようと、原爆献水活動への参加を呼びかけを開始。全国から集まった水を、毎年8月6日に平和記念公園内の原爆供養塔にささげている。今年は大阪や大分など全国約30カ所の水が寄せられる予定で、フランスからも問い合わせがあるなど、活動はじわじわと広がってきている。
今年、初めて参加する長野県上田市の中里章子さん(51)は、ミクシィを通じて初めて、原爆献水活動を知った。今回、同市内にあるわき水をくんで広島に向かう。中里さんは「広島に向かうまでに友人にも呼びかけて、長野のさまざまな名水を集めたい」と話していた。