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【鉄道ファン必見】国引きの地に響く郷愁のレール音 島根・一畑電車の今

2008.7.21 15:54
このニュースのトピックスウイークエンド「MSN産経ニュース」
昭和5年に建てられた出雲大社駅。半円形の駅舎は平成8年に「国の登録文化財」に。丸形の郵便ポストともども歴史を感じさせる=島根県出雲市昭和5年に建てられた出雲大社駅。半円形の駅舎は平成8年に「国の登録文化財」に。丸形の郵便ポストともども歴史を感じさせる=島根県出雲市

 大正3年に開業以来、島根県東部の宍道湖北岸を走り、松江市と出雲市をつなぐ一畑(いちばた)電車(全長42・2キロ、26駅)は、山陰地方唯一のローカル私鉄線だ。

 本線となる北松江線は、電鉄出雲市−松江しんじ湖温泉を結び、大社線は北松江線から川跡(かわと)駅で分岐して出雲大社前へ伸びる。しかしもとは出雲大社への参詣ではなく、“目のお薬師さん”として名高い出雲市の一畑寺(一畑薬師)への参詣のための手段として開業したという。

 北松江線北側には、八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)が国引きしたという、高さ100〜500メートルの山々が連なる島根半島が、奈良時代に編纂(へんさん)された「出雲国風土記」の記述通りの姿をみせる。

 そんな日本誕生の神話を背負う鉄路では、旅伏(たぶし)、遥堪(ようかん)、秋鹿(あいか)、美談(みだみ)など、駅名さえも悠久の歴史を連想させる。

 マイカー時代到来前の昭和40年代、年間600万人の利用客があったが、今では140万人まで落ち込んだ。

 それでもたくましく、生き残りをかけた工夫に余念がない。昭和初期から走った国内最古の電車であるデハニ50形を改造した「お座敷列車」を走らせたり、自転車を1回300円で持ち込めるようにしたり。

 「カタン、ガタン」

 通り過ぎる電車の懐かしい音が、何とも言えない郷愁を呼び起こす。

 ロングレールの普及のせいか、電車のスピードアップのせいか、レール音がはっきりしなくなった都会の電車が失いつつある、どこか心地よいリズムがここには残っている。

 そんなのんびりした電車はいま、錦織良成監督の最新作映画「BATADEN−一畑電車物語」の主役として、ロケが進んでいる。

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昭和5年に建てられた出雲大社駅。半円形の駅舎は平成8年に「国の登録文化財」に。丸形の郵便ポストともども歴史を感じさせる=島根県出雲市
出雲大社前駅の大扉は“手動”で重い…=島根県出雲市
出雲大社前駅のステンドグラス風の窓が雰囲気を醸し出す=島根県出雲市
出雲大社前駅の内装は高い天井と白く塗られた壁にステンドグラス風の窓が特徴だ
出雲大社前駅の貸し自転車。電車には自転車持ち込みが1回300円でOKだ
北松江線(松江しんじ湖温泉駅−電鉄出雲市駅)と大社線(川跡−電鉄出雲大社前駅)を分岐する川跡駅には3000系(左と中央)と5000系電車が並んでいた=島根県出雲市
高浜駅近くの稲生(いなり)神社。参道を電車が横切る=島根県出雲市
宍道湖湖岸を走る5000系電車=松江市
宍道湖湖岸を走る=松江市
お座敷列車に改装されて人気の電車デハニ50形(左)は国内最古の電車だ。右は2000系電車=松江市の松江しんじ湖温泉駅
デハニ50形電車に松江しんじ湖温泉駅でツアー客が乗り込んだ
現役最古の電車でも走る姿は颯爽としている=松江しんじ湖温泉駅
出発を待つ=松江しんじ湖温泉駅

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