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【すごいぞ日本】ファイルVI 商社再生(5)世界規模の流れをつかむ (1/2ページ)

2008.7.17 03:46
このニュースのトピックスすごいぞ日本
アフリカの首脳が数多く参加した第4回アフリカ開発会議(TICADIV)。途上国の開発は総合商社の新たなビジネスモデルの課題でもある=5月28日、横浜市(小松洋撮影)アフリカの首脳が数多く参加した第4回アフリカ開発会議(TICADIV)。途上国の開発は総合商社の新たなビジネスモデルの課題でもある=5月28日、横浜市(小松洋撮影)

 ■世界規模の流れをつかむ

 ついこの間まで、不要論さえ指摘されていた日本の総合商社がいま、好業績に沸いている。三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅、双日の大手6社の平成20年3月期の連結決算は、純利益で三菱の4627億円を筆頭に軒並み過去最高の利益を計上し、商社復活を印象づけた。

 石油や鉄鉱石など資源価格の高騰が追い風となった面ももちろんある。

 だが、それ以上に、商売相手である世界各国の政府や企業との協業的結び付きを太く広くしてきた新しいビジネスモデル(事業展開の形)がようやく花を開いた結果としてとらえた方が実像には近いだろう。

 バブル経済の崩壊とも重なり、90年代の総合商社は「冬の時代」を経験した。日本の製造業が自ら海外進出や海外調達する力を付けてきたことに加え、インターネットの普及で世界の経済情報の入手が容易になったこともあり、商社の中核的機能が相対的に弱まった。商社中抜き論や不要論がかなりの真実味をもって語られ、決算の数字や株価にも苦境は反映した。

 「各社ともみんな苦しんだ。そしてその中から各社それぞれにビジネスモデルを築き上げてきた」

 大手商社を含む貿易企業などでつくる日本貿易会の勝俣宣夫会長(丸紅会長)はこう語る。

 89年のベルリンの壁崩壊に象徴される米ソ冷戦体制の終結とともに、グローバリズム(市場経済の世界的拡大)の大潮流が起きた。混乱期を経てブラジル、ロシア、インド、中国のBRICs(ブリックス)4カ国が生産と需要の両面から急成長し、世界経済のパラダイムシフト(枠組みの変化)を起こした。商社にとって変化はチャンスでもある。新たに生まれたビジネスモデルの考え方の基本は「バリューチェーン(価値連鎖)」だった。

 付加価値の物差しで事業全体の工程・流れの連鎖を考案し、生み出していく考え方で、85年にハーバード大学ビジネススクールのマイケル・ポーター教授が著した「競争優位の戦略」の中で初めて提唱したとされている。資源でも食糧でもハイテク機器でも川上(原料の開発・調達)から川中(生産・加工)、川下(流通・小売り)へと連鎖をつくり、演出していく。川の流れの所々には、外注・委託もあれば、新たな企業買収や事業子会社の新設などもある。

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アフリカの首脳が数多く参加した第4回アフリカ開発会議(TICADIV)。途上国の開発は総合商社の新たなビジネスモデルの課題でもある=5月28日、横浜市(小松洋撮影)
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