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【停車場ストーリー】JR青梅線・奥多摩駅 歴史を語る瀟洒な山小屋風駅舎 (1/2ページ)
青梅駅を越えるとカーブの連続で、下り電車は山並みの中を走る。都内とは思えない景観で、多摩川の渓谷は一大スポットだ。終着駅、奥多摩駅(東京都奥多摩町)は都内のJR駅で最も標高が高い(343メートル)という。
青梅線は石灰石の運搬を主目的に明治27(1894)年、青梅鉄道(後に青梅電気鉄道)が立川−青梅間で開通し、御嶽神社への参拝客輸送などを目的に御嶽駅まで延伸。さらに枯渇する石灰石の鉱床を多摩川上流に求め、青梅鉄道などが昭和12年に奥多摩電気鉄道を設立、奥多摩駅(当時は氷川駅)までの敷設に着手した。
しかし、工事は難航した。「戦中で削岩機が入手できず、14カ所のトンネルのうち13カ所は手掘りだったようです」と話すのは、青梅駅長で奥多摩駅長も兼ねる末木正明さん(51)。ホームも急カーブの途中に設けられたため、車両とのすき間が大きく開く個所ができた。完成は大幅に遅れ、開通と同時に国有化された。
そんな歴史を持つ駅舎は地元産の木材が使われた木造2階建てのしゃれた山小屋風。末木さんは「貨物輸送が主だったが、自然豊かで多摩川が流れる奥多摩に観光客が来ると予想したんでしょうね」。駅舎には珍しい丸窓が3カ所ある。探してみたが、どうしても1カ所が見つからない。すると、駅助役の久保倉和彦さん(52)が「ここですよ」と教えてくれた。
階段を上ると、ステーションギャラリーと奥多摩名物のそばが味わえる食堂「そばの花」。ヤマメやマスの塩焼きは注文があると、近くにある地元の釣り堀のレストハウスで調理し、すぐに持ってきてくれる。原島厚子さん(65)は「この辺りで1番安く、サービスも1番」と笑う。
多くの登山客や観光客を迎え入れる奥多摩駅。町の昨年度の観光客は約 145万人で、多くは中高年層だ。町企画調整係長の若菜伸一さん(50)は「最近は明らかに女性の登山客が増えました」と話す。
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