MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

【主張】ドーピング 相撲界も世界標準に倣え

2008.2.18 02:35
このニュースのトピックス汚染、公害

 「薬を使ったからって横綱になれるわけじゃない」。日本相撲協会が開いたドーピング検査の説明会に出席した横綱白鵬は正鵠(せいこく)を射る言葉を口にした。

 禁止薬物の使用はフェアプレー精神に反するうえ、競技者の体をむしばむことにつながる。スポーツ界から一掃しようというアンチ・ドーピングの動きは世界の流れだ。

 この運動に一線を画してきた米大リーグも2003年から薬物検査、翌年から罰則規定を設けた。昨年12月、薬物汚染の実態を暴露する「ミッチェル・リポート」が公開され、今月13日の下院公聴会で、現役最多勝のロジャー・クレメンス投手らが証言するなど、真相究明に乗り出した。

 日本でも昨年2月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「ドーピングの防止に関する国際規約」が発効したのを受けて、文部科学省が禁止薬物使用を許さない啓蒙(けいもう)活動を強力に推し進めている。

 日本相撲協会は監督官庁である文科省に背中を押され、来年から幕内上位者を対象にドーピング検査を行うことになった。今回の説明会では力士が熱心にメモをとったり、質問したり、健康管理を担う部屋のおかみさんが出席するなど、相撲界に携わる人々が真剣に取り組もうとしている。その一方で、「この世界は糖尿病が多いし、どこまで受け入れられるか」(貴乃花親方)という意見もある。

 しかし、ドーピング検査に例外は許されず、罰則がなければ意味を成さない。相撲協会のアンチ・ドーピング委員会の大西祥平委員は個人的見解と断りながら「優勝者から禁止薬物が出た場合、優勝は剥奪(はくだつ)」と述べた。今後、議論を深めるようだが、出場停止や永久追放などの重い処分を含む厳罰主義が世界標準であることを忘れてはならない。

 国技である大相撲には、守らなくてはならない伝統がある。それを盾にする協会は「相撲界のことは相撲界の者で」という閉鎖的な考え方をよりどころにしている。あしき慣習こそが若手力士暴行死事件を起こす温床になったのではないか。

 ドーピング検査導入に踏み切った以上、さらなる改革に向けて本腰を入れる時である。

関連トピックス

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。