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【きのうきょう】スイカ
埼玉県和光市 神代佐和子(47) 主婦
スーパーに行くと見事なスイカが店頭にたくさん並んでおり、何だか懐かしくなった私は、近寄り、そっとなでてみた。
小学生のころ、夏休みは私と兄だけで祖父母の家に遊びに行くことが多かった。長時間電車に揺られ、迎えにきていた祖父と歩いて家に向かう。家に着くと、祖母が満面の笑顔で出迎えてくれる。祖母は底抜けに明るく楽しい人で、スイカのように丸いおなかをポンポンたたいては、私たちを笑わせていた。
また午後3時になると、大きなスイカを切り分け、「さあ、たくさんお食べ」とお盆にのせて出すのである。そのおいしかったこと。兄は7月生まれなので、誕生日に大きなスイカを半分に切り、ロウソクを立てて、ケーキのようにしたこともあった。
そのころは気付かなかったが、幸せは案外あちこちに散らばっているのかも。とスイカを眺めながら思った。買い物を終え、外に出ると、暑さが妙に心地よく感じられた。