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【溶けゆく日本人】快適の代償(8)眠れぬ子供たち 夜型生活の“犠牲者” (1/3ページ)
このニュースのトピックス:溶けゆく日本人
不眠の波は子供たちにまで押し寄せてきている。兵庫県に住む小学6年生、山本ゆかりさん(11)=仮名=は毎朝、眠くてなかなか布団から出られない。来年1月の私立中学受験に向けて夜遅くまで勉強し、くたくたになって眠るためだ。
1日のスケジュールはこうだ。放課後、学校の門を出ると母親が車で迎えにきており、そのまま塾へ。午後9時すぎまで授業を受け、その後も難しい問題を講師に聞くなどし、帰宅の途につくのは10時すぎ。夕食は母親が用意した「塾弁」(塾で食べる弁当)で済ませている。
帰宅後は入浴して夜食をとり、学校や塾の宿題を済ませ、翌日の用意をしてから就寝。午前0時前に寝られることはほとんどない。友達との会話についていくため、ビデオにとったテレビドラマを早送りしながら見て、床に就くのが2時近くになったこともある。
「朝もつらいけれど、一番しんどいのは、(眠気が襲う)5時間目と6時間目の授業中。1、2時間目が体育や音楽の日は、家でゆっくり寝て3時間目から学校に行くときもある。学校に遅刻してもお母さんは怒らない。受験まであと2カ月やし…」。ゆかりさんはそう話す。
大手進学塾によると、中学受験をする子供は首都圏では5人に1人、京阪神では9人に1人ともいい、年々増えている。子供をいい学校に入れたいと願う親にとって、今や塾はなくてはならない存在。そうしたニーズに応え、ほとんどの塾は夜遅くまで開け、車やバスでの送迎、塾弁の用意など、親と協力して受験に便利な環境を整えてきた。

