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【主張】ガソリン価格 卸値制度の設計は透明に

2008.8.29 03:13
このニュースのトピックス主張

 新日本石油など元売り各社は9月からのガソリン卸価格を値下げすると発表した。原油高騰で、上がり続けていた国内ガソリンの小売価格がようやく下がった。卸価格の引き下げは1年10カ月ぶりである。

 これまで消費者の間には、今年7月に最高値を付けて以後、約20%も原油価格が下落したのに「なぜガソリンが安くならないのか」との批判があった。

 ただ、前月1カ月間の原油の平均価格と為替レートをもとに月初めに卸価格を決める現行の方式では、こうした時差が生じるのはやむを得なかった。

 一部の元売りは10月から、この卸価格の決定方式を変更し、原油価格の変動がすぐに卸価格に反映されるように改めるという。

 公表される卸値は消費者やガソリンスタンドが店頭価格の動きを予想する指標となってきた。新たな方式が消費者にとって分かりやすく、需給が正しく反映されるなら見直しには賛成である。

 見直しの背景には、ガソリンの市場価格を基準に卸値を決めることで、原油価格の変動分をすぐに転嫁できるとの元売りの思惑がある。原油の高騰局面では、消費者離れを心配するスタンドが反発して値上げしたくても上げられない未転嫁分が発生したからだ。

 現行方式は湾岸戦争の1990年ごろから始まった。これまで元売りとスタンドの力関係などもあって、値決めの実態が不透明との批判もくすぶっていた。

 業界の思惑はどうであれ、今後、新方式で卸価格が市場との連動性を強めていけば、業界の商慣行にも、より透明性の向上が期待できるだろう。

 問題は、新たな価格決定のしくみがどうなるかだ。元売り各社とも今後の価格改定の指標として、原油価格を反映する東京工業品取引所のガソリン先物価格や大手調査会社が公表するスポット(業者間転売)価格などを参考にして決めるという。見直しも1週間ごとに行う。こうした指標をどんな割合で組み合わせるのか。

 その仕組みの信頼性が重要である。東工取での取引は少なく、一部業者の思惑で価格が大きく変動する可能性もある。合理的な価格決定の工夫が必要だ。

 ガソリン価格への消費者の関心は高い。各社とも新たな値決め方式については、分かりやすくきちんと説明する義務がある。

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