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【すごいぞ日本】緑はるかに(4)人生で最良の出来事 (1/2ページ)
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■人生で最良の出来事
中国の黄土高原で日本の特定非営利活動法人(NPO法人)「緑の地球ネットワーク(GEN)」が始めた植林事業では、1992年の発足当時から企業関係者らの参加を募り、植樹ツアーが続けられている。
そのツアーに参加した積水化学工業CSR部の福井喜久子課長は「こんなに貧しいのに、この人たちの心はどうしてこんなに豊かなのでしょう!」と驚きを込めて語る。事業が進められている山西省大同市周辺の農家に泊まり、農民や子供たちと一緒に木を植える。近年は毎年春と夏に30人ずつで実施、累計参加者は2800人になった。
□ひたむきさに涙
1週間の作業を終え帰路につくころには、突然泣き出す人が出る。「想像を絶する厳しい環境のなかで、ひたむきに生きる姿に心を揺さぶられる」とGENの高見邦雄事務局長はいう。
農民の年収は1000元(1元は約15円)から多くて3000元。ほぼ1年おきの干魃(かんばつ)で無収入の年もある。そのときは前年に蓄えたジャガイモやアワ、キビを食べて生き延びる。
97年に訪ねた大同市西部の広霊県の農村では井戸が次々に枯れ、150人の村人と家畜が1日バケツ100杯の水で暮らしていた。朝、洗面器の底のわずかの水で顔を洗い、その水を家畜に飲ませる。GENが日本で集めた資金をもとに地下180メートルで井戸を掘り当てたときには、老人が高見さんの手を握り放さない。「人生でこんないいことに巡り合ったことはない」と泣き崩れ、高見さんももらい泣きした。
今年も外務省の無償資金協力で難工事の末、井戸掘りに成功した。ツアー参加者も交えた村の通水式では銅鑼(どら)や太鼓をたたいて歌い、共に踊った。子供たちの表情の豊かさ、澄んだ瞳。「貧しい村ほど笑顔が素敵」と高見さんは思う。

