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【すごいぞ日本】ファイル?U 重厚長大健闘中(3) (2/2ページ)
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奥本部長は「常識だから誰も挑戦していない。やる価値はある」と自ら図面を引いた。約30年にわたる車両開発の蓄積を注ぎ込み、小さな工夫を重ねて小径車輪でも脱線しない制御ノウハウを見つけ出した。
「常識」という名の電車への挑戦は搭載するニッケル水素電池の開発にも生かされた。独自の高出力ニッケル水素電池「ギガセル」は自然エネルギーなどの蓄電用に開発されたが、路面電車には大き過ぎた。
どうすればいいのか。たとえば、電池が発する熱を冷却ファンなどで外側から冷やす従来の方式だと小型化は望めない。開発陣は作り方を一から見直し、セルと呼ばれる電池の心臓部に接するように放熱板を配置するとともに中から冷却ファンで冷やす方法を編み出した。
これで電池体積は10分の1に縮小する。「中から冷却する発想は誰にもなかった。重工業の技術者という新参者だからできた」と奥本部長は振り返る。
スイモは架線だけに頼らないので、非電化区間への直通運転も可能になる。地域交通の確保や渋滞緩和の切り札として見直される路面電車の新しいモデルとして、川崎重工業には世界中から引き合いが相次いでいるという。(小熊敦郎)

