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【すごいぞ日本】ファイル?U 重厚長大健闘中(2) (2/2ページ)
このニュースのトピックス:すごいぞ日本
数値シミュレーションを繰り返し、モデル実験で実用に耐えうることを突き止めた。「柔よく剛を制す。風をいなす感覚です」と柴田課長はいう。
年々重くなる大型風車の世界で、風の力を利用して風車を守る発想はコロンブスの卵だった。
「この技術により、安全性や信頼性を損なうことなく大型化が達成できた」
スマート・ヨー技術を搭載した風車「MWT−1000A」は、4月現在で1400台を出荷し、受注残もまだ500台近くある同社最大のヒット商品になった。
最新鋭機「95/2・4」には、スマート・ヨーの技術に加え、翼に荷重を検出するセンサーを取り付け、大きな力がかかると翼の角度を自動調整することで荷重を減らす仕組みも採用して、風車の耐久性をさらに高めた。
「壊れない風車」の評判はさらに高まるだろう。
風力発電は今後、立地や輸送の制約のない海に向かうという。洋上発電には浅い海での着底式と深い海での浮体式の2通りがあり、前者は欧州の一部で実用化が始まっている。だが、後者はまだ誰も挑戦していない新領域だ。
風の制御に加え、波にどう対応するかが大きな課題で、技術面でのブレークスルー(飛躍的進歩)が必要になる。
「実は風車と造船の両技術を持つメーカーは世界で三菱だけなんです」と柴田課長はいう。地球温暖化という人類共通の課題に直面し、日本のお家芸だった造船技術が再びブレークスルーの季節を迎える。風がひとめぐりしてそんな条件も整ってきた。(小熊敦郎)

