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【命の処方箋】(4)いじめ、新たな世界開いた「本」 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:いじめ問題
田園風景が広がる愛知県ののどかな町。1学年が100人にも満たない小学校に通っていた大学4年の藤田知美さん(22)=仮名=へのいじめは突然始まった。3年生のある朝、登校すると昨日まで友達だったクラスメートが誰一人として、口を利いてくれなくなっていたのだ。学年は2クラスしかなく、瞬く間にいじめは学年中に広がった。
「ショックでその日のこともよく覚えていないくらい。何がきっかけになったのか分からないんです」
1週間後、あまりの理不尽さに耐えかね、こみ上げる怒りと悲しみを友達にぶつけた。
「言いたいことがあるなら、言えばいいじゃない。ばかじゃないの!」
すると、友達の一人がこっそり耳打ちしてくれた。クラスのリーダー的存在だった女子の気に障ることをしたようだ−。彼女が学年全員に「明日から無視しよう」と電話で連絡を回したというのだ。思い当たることは何もなかった。
授業で配布するプリントをくしゃくしゃにして渡されたり、班の掃除を一人でやらされたり…。どんな子供じみた嫌がらせよりも、存在を否定される無視がつらかった。同級生が持ち上がりで進学した地元の中学校でもいじめは続き、多感な少女時代の7年間をひたすら耐えた。
「大人はいじめに全然気付かなくて。優等生タイプだった私をほめて『知美ちゃんみたいに頑張りなさいよ』なんて言う親もいたくらいでした」