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【大人のなり方】気になる敬語 丁寧すぎれば逆効果に
街には言葉があふれている。次の言い方は、その中で拾った敬語のうちのおかしなもの。どこが間違っているか確かめてほしい。
(1)「お客さまが申されたとおり…」
(2)「この電車は回送になりますので、ご乗車できません」
(3)「○○先生がおみえになられました」
敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つの表現方法がある。右に挙げたものは、その混同ないし誤った使い方の例である。
(1)は、買い物をしているときに店員に言われた。「お客さま」を敬うつもりで使った「申す」が誤り。「申す」は「言う」の謙譲語である。自分には使えても、相手に対して使うのは失礼だ。
(2)は、駅のアナウンスで耳にした言葉。乗客に対しは、「ご乗車になれません」というべきだろう。「どなたさまもお忘れ物をされませんように…」という親切な注意も同様である。「なさいませんように…」でいい。
(3)は、あるパーティーで司会者が発したもの。確かに○○先生は大物であったが、気を使いすぎたせいか、二重敬語の誤りをおかしている。「○○先生がおみえになりました」でいい。
敬語の誤用例はまだまだある。あまり神経質になるのも考えものだが、基本的なところでの誤りは避けたい。このような誤用とは別だが、ビジネスでよく使われる表現に「〜させていただく」がある。この言葉も繰り返されると違和感がある。丁寧すぎる表現は「慇懃(いんぎん)無礼」に通じる。(日本監督士協会常任理事 佐藤方俊)