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【主張】学力テスト非開示 競争ためらわず活用せよ
小中学校の全国学力テストの市町村別や学校別の結果について、鳥取県教育委員会が非開示を決めた。
学力テストの結果公表に対して依然として「序列化や過度の競争を招く」という考え方があるのは極めて疑問だ。
鳥取県には、児童生徒数が10人以下の学級を除いて学力テスト結果を原則開示するよう定めた全国でも珍しい情報公開条例があり、県独自の学力テストは市町村別や学校別が開示されている。
今回の問題については、昨年10月に地元紙記者から全国学力テスト結果の情報開示請求があったが、県教委が非開示とした。
記者の異議申し立てを受けて県情報公開審議会は、県条例などに基づき県教委に開示するよう答申し、教育長も開示の方針を示した。これは妥当な判断だった。
ところが、「学校間の競争をあおる」と懸念する市町村教委などから反発が強く、教育委員会は一転して昨年度と今年度の結果を非開示とすることを決めた。
開示派の教育長が「大人が先回りして心配ばかりするのでは、子供の力を奪うだけ」というように、おかしな決定だ。
全国学力テストは差をつけてふるい落とす入試問題と違って学習指導要領の内容をきちんと学べばできる良問を工夫している。
つまり、基礎問題といっていい内容なのだが、昨年公表された結果では、都道府県別で成績のいい秋田や福井、富山と、悪かった沖縄などでかなりの差が出た。学校間ではさらに差があった。
こうした結果は素直に反省し、改善に活用すべきだろう。
全国学力テストで文部科学省は結果公表を都道府県別にとどめ、市町村別や学校別ランキングは公表しないよう求めている。
一方で自治体や学校によっては自身の成績をホームページで保護者らへ情報発信するなど改善につなげている例がある。文科省も、もっと積極的な公表を再考すべきである。
学校や教師は自分が評価されるのを嫌い、公表に消極的といわれる。競争や評価に臆(おく)していては学力向上は望めない。
学力テストは同時に行うアンケートで生活習慣などとの関係も分析され、学校の「通信簿」ともいえる。貴重なデータをできる限り公表し、成績の良い学校の授業や指導法に学ぶべきだ。