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【ゆうゆうLife】医療 問われるお産の質 産科医療補償制度(下) (1/2ページ)

2008.10.1 08:01
このニュースのトピックス救急搬送受け入れ問題
脳性まひの子供を育てる坂口朋子さん=神奈川県秦野市  脳性まひの子供を育てる坂口朋子さん=神奈川県秦野市  

 ■「先天性」は補償対象外

 産科医療補償制度では、先天性などの脳性まひ患者が補償対象から除かれています。5年後には補償範囲の見直しが行われますが、産科医や患者家族からは「救済される妊婦と、救済されない妊婦をつくるべきでない」と、見直しを求める声が上がっています。(北村理)

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 神奈川県に住む坂口朋子さんは毎朝、午前6時に起床し、長女の成美さん(11)の鼻から胃へ、約1時間半かけて流動食を注入する。

 成美さんは重度の脳性まひで、常時、介護が必要だ。流動食での食事が1日5回。学校へは車で送り迎えし、就寝後もたんの吸引や寝返りをさせる。坂口さん自身の就寝は午前2時ごろだ。流動食や医療器材など、療育の費用は月に5万〜7万円。家の改修をはじめ、成長に応じ、車いすの買い替えも必要だ。

 坂口さんは平成9年、破水して入院し、陣痛促進剤の投与後、帝王切開で出産した。後の裁判で作成された鑑定書では、脳性まひの原因として、陣痛促進剤の過剰投与、不十分な分娩(ぶんべん)監視、帝王切開の遅れなどが指摘された。坂口さんは「病院や医師の過失が指摘された鑑定書を何度も読み返し、やっと自分を責めることがなくなりました」という。

 病院側は明確に謝罪はしなかったが、坂口さんは娘の介護と育児に専念しようと、勧告を受けて和解した。

 当時、もしも産科医療補償制度があれば、成美さんは補償対象だ。制度発足前の誕生だから、対象外だが、来年1月以降の出産でも、やはり補償対象にならない脳性まひの子供はいる。先天性や感染症による脳性まひだ。

 坂口さんは「周囲には、先天性脳性まひのお子さんを持つお母さんもいる。こうした子供がいれば、親の苦労はどこも同じ。原因が生まれつきか事故かで違いません」と、補償対象の拡大を求める。

 新制度では、出産時の事故で子供が脳性まひで生まれた場合、家の改修費などの一時金600万円と、毎月10万円が20歳になるまで支払われる。坂口さんは「費用は十分だと思う」と評価するが、「家族の心身負担は一生続く。補償よりも、事故が起きないことを望みたい」と、医療事故の防止を訴えている。

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脳性まひの子供を育てる坂口朋子さん=神奈川県秦野市  
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