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【主張】代理出産 今後は法の整備が重要だ

2008.3.8 03:17
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 妻以外の女性が出産する代理出産について「法律で原則禁止とする」との日本学術会議の報告書がまとまった。「妥当な判断だ」という意見がある一方で、「規制が厳しい」「議論が足りない」といった指摘もある。

 今後は報告書をもとに問題点を明確に整理したうえで、法整備にあたることが何よりも重要である。

 最高裁もアメリカでの代理出産で双子をもうけたタレントの向井亜紀さん夫妻に対する決定にからみ、立法による速やかな対応を求めている。

 報告書では代理出産を原則禁止とする半面、身体的に妊娠が困難な人に国家の厳重な管理下で例外的に実施できるようにすることが盛り込まれた。

 向井さんの裁判や長野県の根津八紘医師による代理出産の公表で世論が高まったことに対する日本学術会議の“苦肉の策”だとの見方もあるが、子供ができず、代理出産を強く望む夫婦には朗報であろう。

 その実施方法を具体的に詰める必要がある。生まれてくる子供や代理母の身体的精神的面への影響を追跡調査し、生殖補助医療全体に対する医学的科学的データとして積み重ねていくことも大切だろう。

 報告書は営利目的の斡旋(あっせん)業者や依頼者、医師に刑事罰を科すべきだともしている。まさにその通りで、イギリスでは有償の仲介行為を法律で禁止したうえで代理出産を容認している。

 日本産科婦人科学会は(1)出産する女性に身体的精神的負担がある(2)家族関係が複雑になる(3)自然の摂理に反し社会全体が許容していない−の観点から代理出産を禁止してきた。生まれてくる子供や周囲にどう説明するのかなどの子供の福祉の問題もある。

 しかし、代理出産は一部では特殊な医療ではなく、実施されているという現実もある。根津医師は「母親が娘のために代理出産するのが問題が少なくて一番良い」と閉経した祖母が孫を産んだケースまで発表している。アメリカの一部の州では代理出産を合法化している。

 5年前、厚生労働省が罰則付きの法律で禁止するよう報告書をまとめたが、法案化は見送られた。生殖補助医療の進歩に法整備が追いついていかないところに問題がある。

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