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【DVD】「誰が電気自動車を殺したか?」 これぞ反骨ドキュメンタリー

2008.9.1 08:30
このニュースのトピックスDVD

 車社会で知られる米西海岸で大いに話題を呼んだドキュメンタリー作品が、日本でようやくDVD化された。「誰が電気自動車を殺したか?」(クリス・ペイン監督)。2006年、米公開時にロサンゼルスで見たが、日本公開は絶対無理だと思っていた。それだけにDVDの発売は驚き。これぞ真の反骨ドキュメンタリーだ。

 舞台はロスを中心としたカリフォルニア州。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が1990年に発表した画期的な電気自動車「EV1」がさまざまな理由で、この世から葬り去られるまでを克明に描いている。

 当初、高性能で環境にも優しいEV1は羨望(せんぼう)の的だった。「とにかくスピードが速いから、反則切符(きっぷ)切られるよ!」(俳優トム・ハンクス)とセレブも大絶賛。ところが石油業界から「石炭火力発電だって大気汚染の原因」との声が上がってから風向きが変わってくる。

 低公害車の販売を義務づける法律も骨抜きに。トラブルも重なり、GMはリース中のEV1を回収し始める。もともと販売はなくリースだけで市場に出回ったEV1は2005年3月、同州から完全に姿を消した。そのころGMが大々的に販売していた車の一つが大排気量の装甲車のようなハマーというのがまた皮肉だ。

 ちなみに、そのハマーで環境問題を訴える催しに颯爽(さっそう)と登場するのがアーノルド・シュワルツェネッガー同州知事。まるで笑い話だ。

 EV1自体にもトラブルがあったり、技術的に未熟な面があったのも事実だが、作品は地球温暖化の恐ろしさを訴えた「不都合な真実」(2006年)に勝るとも劣らぬ衝撃的な内容。映像作品としても優れている。(岡田敏一)

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