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【サブカルさーふぃん】マンガ 『この度は御愁傷様です』
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■ひとつ屋根の下のエンターテイメント
どこか懐かしいホームドラマ…といっても、ベタな人情ではなく、時に醜く言い争う様もおもしろおかしく描く漫画家・宮本福助作の『この度は御愁傷様です』(講談社モーニングKC)。
「俺が死んだら遺産分配はダーツで決めろ」。そう言い残して息を引き取った徳造じいさん。型破りな徳造の生き方に死後翻弄(ほんろう)される子の世代の中年3兄弟と、孫が主な登場人物で、平均年齢が高いのが特徴だ。
家族はいずれもダーツで負け、残された家は徳造の友人だった老人たちのシェアハウスとなる。そこに毎回一癖も二癖もある人物が住み着いて、同時に、たくさんの愛人や隠し子がいたり、プロ野球選手と伍(ご)していたりした祖父の「黒歴史」が次々と明かされる。
まさに「ひとつ屋根の下のエンターテインメント」。ドタバタ喜劇だが、家族の一人ひとりはそれまで自分の人生を地味に生きてきた普通の人たちだ。そこにほうり込まれた〈骨肉の争い〉を、それ自体お祭り騒ぎとして、残された家族に提供したのが、波瀾(はらん)万丈の人生を送ったおじいちゃんだったというのが面白い。
読み終わった後「もっともっとこの登場人物たちと一緒に騒いでいたい」と思わせる作品だ。(評論家 切通理作)

