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【ゲーム】「メタルギアソリッド4」クリエーター・小島秀夫
■「アート」というより「サービス」
ゲーム業界で、「今年最大の話題作」と期待を集めたPS(プレイステーション)3用新作ゲーム「メタルギア ソリッド4」。監督を務めたのは、全米プロデューサー組合の「世界で注目すべきデジタル系プロデューサー・クリエーター50人」にも選ばれたゲームデザイナーでコナミデジタルエンタテインメント執行役員の小島秀夫さん(45)だ。世界のトップを走るクリエーターに、ゲームづくりのルーツを聞いた。
「メタルギア−」シリーズは潜入諜報員、スネークを操作し、戦闘を避けながら、敵に見つからないようミッションを達成するゲーム。「ステルスゲーム(かくれんぼアクション)」という新ジャンルを開拓、シリーズ累計で2200万本を売り上げた。核の拡散問題などリアルな世界観に加え、今回はハードの性能アップに伴い、ビジュアルも映画並みにアップした。
「作業…という言葉はあまり使いたくないのですが、画質も音質もアップした分、ゲームづくりに要する労力は以前の4倍くらいかかりました」
たずさわったスタッフは約200人。自身、企画、原作、プロデューサーをこなしながら、背景、兵器担当まで多岐にわかれるスタッフと現場で打ち合わせをした。「走っているときのキャラクターの瞳の虹彩(瞳孔の周囲)の色をもう少し変えて…」など、指示は細部にまで及んだ。
「映画っていったん撮影してしまうと、あとはもうフィルムを編集することしかできないじゃないですか。でも、ゲームの場合、何度でもやり直しができてしまう。それだけに終わりがない」
少年時代から遊びを考え出すのが好きだった。すごろくを作ったり、トランプでも独自のゲームを考えたり。当時のアナログ的な遊びが、今のゲームづくりの原点になっているという。
「僕たちの子供のころって、ゲーム機なんてなかった。遊びといえば、もっぱら人間同士のリアルゲーム。その点、今のクリエーターたちはかわいそうなんですよ」
ゲームづくりで大切なのは、コンピューターの知識はともかく「どれだけ人間のことを知っているか」。「ゲームは大衆演芸、大衆演劇の世界。アートというより、サービスの仕方が大切」と言い切る。
20代、30代が一線で活躍するゲーム業界。現場では最年長の部類に入るが、「とにかく現場にいないとダメ」と強調する。「技術革新はどんどん進む。仮に5年離れたら、もう階段が10段上がってしまうような感じ」
シリーズ「完結編」とも言われる今回の作品。「次」は現場から、どんな作品を生み出すか注目される。(井上雅雄)

