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蒼井優主演「百万円と苦虫女」 19日公開
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笑顔のなかに悲しみが同居する独特の表情が魅力的な、蒼井優の3年ぶりの主演作。21歳のヒロインが旅するロード・ムービーものだが、青春映画によくある自分探しの前向きな旅ではなく、逆に、人と距離を置くことで自分を守る傷つきやすい女性の姿を、鬼才タナダユキ監督がさめた目線でリアルに描いていく。
就職浪人中の鈴子(蒼井)は、他人の視線が大の苦手。ある事件で傷ついた彼女は、アルバイトでためた100万円を元手に家族のもとを離れ、見知らぬ土地を転々とする。海の家や山里の農家で働き、ひとりがらんとした部屋に戻る、その空間が彼女には心地良い。「自分探しなんてしたくない」という彼女に想いを寄せる男性が現れ、甘酸っぱくも幸せな恋が始まる…。
演技力に定評がある蒼井は今回、存在感の薄い役柄を独特な感性で演じきった。自分と向き合うほどの勇気もない、どこにでも居そうな女性。村おこしのための“桃娘”に抜擢され、はからずも農民の期待を背負う場面では、所在なげな表情で、逃げ出したくなる気持ちを見事に表現。恋人にお金を貸し続け、断ることが出来ない複雑な心情も、はかなく、いたいけなしぐさで演じる。胸に迫るシーンの連続で、入魂の一作だ。(石山真一郎)
■一口メモ 共演は、鈴子に惹かれる大学生に森山未來、無骨な農家の息子に個性派のピエール瀧、他に竹財輝之助、笹野高史、佐々木すみ江、江口のりこ、嶋田久作、モロ師岡、堀部圭亮。人気バンド「クラムボン」のボーカル、原田郁子が書き下ろした主題歌「やわらかくてきもちいい風」をソロで歌い上げている。







