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景気減速…企業の苦境浮き彫りに 9月の日銀短観
このニュースのトピックス:金融危機
日銀が1日発表した9月短観は輸出鈍化と原材料高で業績が一段と圧迫されている企業の苦境を浮き彫りにした。金融危機連鎖の懸念が高まる中、世界経済は同時減速の様相を呈しており、内需、外需ともに牽引(けんいん)役を欠く日本経済の回復も遅れる可能性が強まってきた。
日本経済は、米欧の景気悪化に加え、新興国経済の足取りも重くなっていることから、輸出の失速が鮮明になっており、自動車や電気機械など輸出産業では経営者のマインドが急速に冷え込んできている。その影響は設備投資にも波及。9月短観では、大企業製造業の平成20年度の設備投資計画が前回6月調査から下方修正された。
原材料高の震源である原油価格は7月の147ドルをピークに急落したものの、依然、100ドル前後の高水準で推移している。企業のコスト負担は重く、電気・ガスといったエネルギー産業では景況感が大幅に悪化した。
企業部門の低迷は家計も直撃する。コスト上昇分を製品価格に転嫁する動きが続いており、自動車や家電、食品など暮らしにかかわる幅広い商品・サービスの値上げが相次いでいる。賃金上昇が抑制される中、消費者の生活防衛意識も強まり、8月の家計調査では物価変動の影響を除いた実質消費支出が6カ月連続で前年水準を下回った。
さらに8月の有効求人倍率が4年ぶりの低水準に落ち込むなど雇用情勢も悪化。家計が一段と節約志向を強めるのは必至だ。
米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)に端を発した米国発の金融危機が欧州にも飛び火し、世界経済は同時不況の瀬戸際にある。日本経済は政府がすでに事実上の後退局面入りを認めたが、世界経済の変調が長期化すれば、外需頼みの国内景気も低迷が長引く恐れがある。