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【経済深層】試される公取委の実力 海外M&Aに初の排除措置命令か 実効性確保が課題 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:商品市場
国際的な資源争奪戦が激化するなか、鉄鉱石の“独占”を狙う国際資源メジャー、BHPビリトンによる同業のリオ・ティントに対する買収計画に、日本の公正取引委員会が待ったを掛けようとしている。買収が実現すれば、日本が輸入する鉄鉱石の6割を牛耳られ、価格を支配されるのは確実。公取委は、海外企業のM&A(企業の合併・買収)に対し、初めて計画の変更を求める排除措置命令を発動する構えだ。
もっとも、BHPは公取委からの報告書提出の要請を拒否し完全無視を決め込んでいる。日本国内には拠点を持っていないこともあり、公取委が命令発動に踏み切っても、無視されかねないのが実情だ。
《欠席裁判》
「(BHPが)報告書を出さないなら、輸入量や取引実績など客観的データを基に判断を下さざるを得ない」
公取委の竹島一彦委員長は今月11日の報道陣との懇談会で、買収計画の報告要請に従わないBHPに対し、公表データを基にした“欠席裁判”も辞さない強気の姿勢を示した。
世界の鉄鉱石市場は、いずれもオーストラリアに本拠を置くBHPとリオに、ブラジルのヴァーレを含めた3社が7割を占める寡占状態。今回の統合が与える影響は極めて大きく、欧州や米国、豪州などの独禁当局も審査に入っている。
公取委も7月に両社の統合が「国内市場の競争を妨げる恐れがある」と判断し、審査に乗り出した。しかしBHPは、公取委が求めた買収計画書の任意の提出要請に対し、なしのつぶてのままだ。
公取委は今月中旬、罰則を伴う報告命令書を、BHP本社がある豪州の領事館を通して送付する異例の「領事送達」に踏み切ったが、BHPは書類の受け取りを拒否した。
このため、公取委は近く命令を公表し、11月にも回答の有無にかかわらず独禁法違反かどうかの判断を下す方針だ。