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「景気後退入り」 月例経済報告を下方修正
与謝野馨経済財政担当相は7日、景気の基調判断を「このところ弱含んでいる」と2カ月ぶりに下方修正した8月の月例経済報告を関係閣僚会議に報告した。平成16年1月から4年7カ月続いた「回復」の表現を削除。内閣府は「後退局面に入った可能性がある」との見方を示し、政府として景気後退を事実上認めた。平成14年2月に始まった景気拡大がすでに終わった可能性が強く、政府に景気対策を求める声が強まりそうだ。
戦後最長の景気拡大を失速させたのは、米国経済の減速と原油・原材料価格の高騰だ。
個別項目では、景気を牽引(けんいん)してきた「輸出」と「生産」がそれぞれ下方修正された。減少していた欧州に加え、米国向け輸出も弱含み始め、生産も落ち込んだ。IT(情報技術)関連部品、一般機械などで在庫が積み上がり、しばらく生産が回復する見通しが立たない状況になっている。
原油・原材料高で企業の収益は海外に吸い取られ、企業業績は悪化傾向にあり、その結果、完全失業率が上昇。雇用情勢も下方修正された。企業は残業時間を抑え、業績が反映される夏のボーナスも落ち込んでおり、雇用・所得環境は厳しさを増している。物価高も重なり、景気を下支えする個人消費の回復も見込みにくく、景気がさらに下振れする懸念が強まってきた。
基調判断で「弱含み」と表現したのは平成13年4、5月以来のことだ。この年の4月、小泉純一郎政権が誕生した。物価が持続的に下落するデフレが進行し、6月の基調判断では「悪化しつつある」に変更された。戦後最長といいながら、実感の乏しかった今回の景気拡大が終わりを告げ、平成13年当時と同じ道をたどる可能性は強い。政府は12日にも総合的な景気対策を取りまとめる方針だが、財政難を背景に景気のカンフル剤となるような施策は打ち出しにくいのが実情で、今後、厳しい経済運営を迫られることになりそうだ。


