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【直球緩球】業界創造の姿勢を堅持 帝人・大八木成男社長

2008.8.19 19:18
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大八木成男・帝人社長大八木成男・帝人社長

 −−平成21年3月期の最終利益見通しを増益から減益に下方修正した

 「原燃料価格の高騰を見間違えた。前期に比べ290億円のコスト増を予想していたが、原燃料高でさらに260億円増える。為替差損の100億円を加えれば、コスト負担増は650億円に拡大する。四半期決算開示だけでは投資家に誤解を与えるので見通しを修正した。合理化努力を超えるので、7月から製品値上げに踏み切ったが、環境次第では再修正もあり得る」

 −−今年度を期限とする3カ年経営計画の利益目標は未達となる

 「防弾チョッキにも使われるほどの強度を持つアラミド繊維や、医薬・在宅医療など成長分野には予定した3000億円のうち2400億円を投資しており、将来に向けた体力増強については計画通り進んでいる。帝人が100周年を迎える10年後の姿を描きながら次期3カ年計画を策定中だが、業界を創造するという姿勢は堅持していく」

 −−具体的には

 「アラミド繊維需要は、アジアを中心に年率約10%で伸びている。だが、生産量は当社で年間2万5000トン以上、世界全体でも5万トン程度。汎用ポリエステル繊維の3000万トンの比ではない。少なくとも数百万トン規模の生産量がないと産業として成り立たない。積極的な設備投資を続ける」

 −−用途開発やコスト高などの課題はどう克服するのか

 「炭素繊維では、米欧航空機メーカーの発注遅れなどで市況がやや軟化しているが、産業としては夜明け前の一現象だ。鉄より軽くて強いため、将来は自動車に加え、ビルや高速道路などにも使われる工業用素材となるだろう。生産量が増えればコストも下がる。供給することで需要が開拓されることもある。加工技術など商品に近い部分にも投資を広げ、産業を興していく」

 −−原油価格に左右されない医薬医療事業は

 「酸素療法などの在宅医療は引き続きチャレンジしていく。事業者を買収した米国でも本格的な展開を進め、近く欧州でもジョイントベンチャーを立ち上げる。脳梗塞(こうそく)で倒れた方の腕の機能をリハビリ機器で回復させる在宅治療も臨床試験中だ。日本が誇るロボット技術を国内で発展させ、欧米市場に展開し、サービス分野でも帝人ブランドを築いていく」(吉村英輝)

 おおやぎ・しげお 昭和46年帝人入社。30年以上にわたり医薬畑を歩む。平成20年6月、繊維事業未経験者として初めて社長に就任した。61歳。東京都出身。

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大八木成男・帝人社長
大八木成男・帝人社長
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